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行き過ぎた清潔志向が、現代人を肉体的にも精神的にもひ弱にしていることを「清潔はビョーキだ」のなかでいろいろ指摘したのですが、それでもまだまだ語り尽くせないと、この7月に出した「日本人の清潔がアブナイ!」という本でも多くの例を挙げました。カイチュウがかわいい、とPRしているだけでは済まなくなったんです。
日本人の清潔志向が何をひきおこしたか? まず、アトピーや花粉症が増えました。35年前にはほとんど見られなかったのに、花粉症などはいまや日本人の5人に1人が悩む国民病です。アレルギー疾患の増加は、寄生虫や結核に感染しなくなったことと深い関係があるというのがぼくの持論です。
この説、学会では最初のころは無視されたんですが、西ドイツでも、旧東ドイツとの比較によって、「花粉症の急増した原因は寄生虫の減少にある」とハンブルク大学の研究者が結論づけています。 |
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寄生虫の感染が低下するとともに日本人にアレルギー疾患が増加した

日本人の花粉症患者の第1号が出た1963年は、寄生虫感染が10%を割った年でもある。寄生虫に感染すると、血液中に抗原と結びつかない特殊なIgE抗体が増えて、アレルギー反応に関係する肥満細胞の表面を覆い、アレルギー反応を抑制する。 |
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アレルギーが増えたほかにも、若い女性の顔やカラダの洗いすぎによるドライスキンの増加や、若い男性がウオッシュレットを使いすぎて肛門がヤワになっていることとか───なんと、お尻の洗いすぎで肛門の周囲の皮膚が中性になってるんです───、これまた洗いすぎが原因の膣炎の増加など、バイキンを排除して清潔を追い求めた結果、免疫力が低下して新たな症状に悩まされている例がたくさんあります。
余談ですが、雪印の集団食中毒事件で、新聞記者が取材にきたとき、ぼくは「たしかに雪印の対応はあまりにもまずいし、批判すべき点は多いけれど、黄色ブドウ球菌という人間の手についている常在菌がたまたま増えて中毒を起こしただけで、あんなに会社が潰れてしまうかと思うほどイジメるのはオカシイ。森永のように、善意で消毒剤を入れすぎたケースはまったく問題にされていないが、実はこちらのほうが無菌化をおしすすめ、日本人をひ弱にしているという意味でははるかに影響が大きい、発展途上国の人は少々のバイキンで下痢なんかしない」とコメントしたら、そんな発言をする人は初めてです、編集局長と相談させてください、とボツになっちゃった。
35年間の体験にもとづいた正論だと思うんですが、これが通らないのですねぇ。 |
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