パネルディスカッション
市場の肯定的な反応が企業活動の後押しに
川北アンケート報告では世代別のデータが出ていましたが、これを商品の取り組みに活かすにあたり、率直な感想はいかがでしょうか。たとえば環境技術のイノベーションなどについて、比較的高い年齢層が肯定的な受け止め方をしていますが、こういった消費者の見解を企業活動にどう活かそうとお考えですか。
大森先般中国で省エネ対策が必要だという話をしました。かつては環境・省エネ対策は貧しい国ではできない、という議論もありましたが、中国の方々はそれらの取り組みについて前向きに考える姿勢を示しつつあります。また、日本についていいますと50代の方は環境問題について自分たちが貢献したということをポジティブに受け止めまたそれを実施する力がある。これは高年層のゆとりによるものともいえると思いますが、今の若い方にはそういったゆとりが在りませんのでそれが課題なのではないでしょうか。
川北
若年層の活力を取り戻して行くことも大切ということですね。
調査結果を見ると若い層の社会への期待は低いとでていますが、逆説的にいうと、学生さんなどにこれから環境問題にどう取り組んでいくか、そこへの働きかけを行なうことはとても大切だと思っています。環境問題への意識の高い若い人を増やしていくことが、今後50年のことを考える上で重要なのではないでしょうか。
川北環境に対する取り組みの意識について、社内でできることと社外を巻き込む必要があることの二つがあると思いますが、その点についてはいかがでしょうか。社外への取り組み、アプローチについても変える必要性をお感じになっていますか。
杉山まさにそう感じています。現時点ではICT業界の環境に対する役割があまり知られていませんが、この業界の果たしうる貢献についての認知を高めていきたいですし、他の業界とも協力を図っていきたいと思っています。
大森パナソニックは「広げるエコ」といって世界で植林などの活動を展開していますが、若い人の意識がそれほど高くない、ということであれば若い人と共に活動していく必要があるかもしれないと思いました。また、環境問題について啓蒙ですが、例えば経営の評価の中に環境というファクターを入れると効果があるのではないでしょうか。弊社ではそういった制度が導入されていて環境への取り組みが評価されるしくみになっていますので、非常に取り組みを行ないやすいです。
村岡しくみについての話は、規制、インセンティブの他に評価も考えることが必要だろうと感じています。日本は変化の時を迎えています。こういった中で新しいものを生み出すためには、社会実験を許容したり、トライアル実験を行ないその失敗から学んだことも評価していくようなしくみも大切ではないでしょうか。
榎原
低炭素化の実現している社会は心技体が全てそろっている社会だと思います。「制度や技術がないから環境問題を解決できない」のではなく「(解決のためには)こういう制度、技術が必要です」というメッセージを伝えていくことが必要なのではないでしょうか。「こういうものが売れる」となると企業も取り組むようになる。イノベーションが起こると制度も整備されていく。「風が吹けば桶屋が儲かる」の話に近いですが、意識の変化は大きなトリガーとして使えますので、そこを軽視してはいけないのではないかと思います。
システムを構築する様々な要素、ドライビングフォースがあって初めて制度が機能します。今は農業革命、産業革命につづくサステナビリティー革命の時代と考えています。企業の方がドライビングフォースになり、サステナビリティー基本方針を作るような動きが生まれてくればと期待しています。
川北
最初の榎原さんの「儲かる」という視点はすごく重要ですね。我が国のGDP構成を真剣に考えると、今日の経済システムで本当に大丈夫だろうかと疑問に思います。2050年の、あるいは2030年の年金すらも、払えない状況に追い込まれる危険性さえありますから。だからこそ、排出権を買うのではなく、逆に他国から「排出権を譲ってください」といわれる経済体質になることが必要です。そのためにはまず、自社から取り組みを行ない、コスト負担と認識されるものを企業の価値へと変えていくくらいの改革が必要です。「今すぐどう変えるか」と「長期的にどう進めるか」という二つの時間軸から、大きな視野でぜひ考えていきたいと思いますし、そのためには基本原則を決めて取り組む必要があると感じました。ご登壇いただいたみなさま、本当にありがとうございました。
関連リンク
- 環境goo |
- CSR |
- イベント |
- 環境・社会報告書シンポジウム |
- 環境・社会報告書シンポジウム2009
- おすすめ情報
-
- 東日本大震災 復興支援

-
今、わたしたちにできることは何だろう?
- 金環日食特集

-
5月21日!25年ぶりの金環日食
- eco検定
-
第12回eco検定申し込み登録が開始!
- 大人の社会“化”見学
-
大人の社会“化”見学 あなたの知らない企業の裏側を現場レポート!
- 生物多様性特集
-
生命溢れる美しい地球、その未来に何が待つのか、知ってください
- エコ×エネ・カフェ
-
これからの日本のエネルギーの未来を語ろう!
- 東日本大震災 復興支援
- 環境クイズ
- 環境用語集アクセスランキング
-
2012年04月のランキング 1 シェールガス 2 コージェネレーション 3 地球温暖化 4 ゴミ分別 5 京都議定書 6 絶滅危惧種 7 ハクチョウ 8 化学的酸素要求量(COD) 9 捕鯨 10 エネルギー問題 >>もっと見る
ヘルシーレシピ



