花粉対策特集2012
花粉症対策に役立つミニアドバイス
第7章 花粉症は国民病 Part3
ディーゼル排ガスと花粉症との関係
花粉症の表の原因が花粉そのものであるとすると、裏の原因に挙げられているのが、ディーゼルエンジンの排気ガス(DEP)に含まれる微粒子です。DEPは、Diesel Exhaust Particlesの略で、ディーゼルエンジンの不完全燃焼によって出てくるのですが、これが体内に入ると、通常の3〜4倍もの抗体が生み出され、花粉に敏感に反応するようになってしまうという報告があります。
自動車を運転する人だけでなく、あのディーゼル車の黒煙には閉口する人も多いでしょう。ちなみに、ディーゼル排ガスは、花粉症だけでなく、気管支炎、ゼンソク、肺ガン等の増加に関わっているとされています。また、DEP粒子の大きさは2マイクロメーターといわれていますが、それよりもさらに小さな粒子、SPM(浮遊粒子状物質=Suspended Particulate Matter)と呼ばれるものの中には、0.01マイクロメーターという極小のものまであり、これは肺の細胞まですり抜けて血管の中にまで入り込んでしまうものもあります。
東京都では、ディーゼル排ガスと花粉症との関係について住民700人の直接参加による大規模な調査を行っています。また、国立環境研究所が行った動物実験では、排ガスを吸わせたモルモットにスギ花粉を注入しています。きれいな空気を吸わせたモルモットに対し、くしゃみの回数が9倍も多かったという結果が出ています。
医学的、科学的に決定的とまでいうことはまだできないかもしれませんが、限りなく黒に近いと考えられるのではないでしょうか? もちろん、花粉症だけではない、肺ガンなどの重篤な病気の原因にもなっている可能性が高いのです。
東京都では、「ディーゼル車No作戦」という都内から黒煙を出すディーゼル車をなくしてしまう、という策に出ています。平成18年までに段階的に、ディーゼル微粒子除去装置(DPF)を装着しないディーゼル車は走れなくなります。
関係団体からの根強い反対意見もあります。現状では、DPFの価格がかなり高く、小型トラックなどのものは60万円〜80万円ですが、大型のものでは200数十万円と高価格であることが最大のネック。トラック業界では個人経営や小さな企業の方も多いので、経営を圧迫するという悲鳴も上がっています。40万円を上限とした補助金が支払われますが、大型車のDPFが現状のままでは、とても追いつきません。ですが、今後DPFの需要が増えていけば大幅なコストダウンも期待できます。そのコストダウンがある程度進むという前提で、トラック業者の方々には、これに関しては従ってもらうしかない、と思います。なによりも、ドライバーの方の健康にも関わることなのです。もちろん、道路脇に住む人々の健康にも関わること。
東京都のみならず、全国でこうした対応が増えていけば、需要が増しさらにDPFの価格は下がるでしょう。また、こうした事態に対応して、大手運送会社などが天然ガス車への移行を進めれば、天然ガス車の価格も下がっていき、CNGスタンドの設置にもはずみがかかるはず。大手運送会社は、こうした環境対策を大々的に行うことで、投資に見合う企業イメージアップが見込めるのではないでしょうか?

環七雲という言葉をご存じだろうか? 環状7号線、環状8号線の交通量の多い地域では、排気ガスが上空に昇って雲になるといわれている。
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