
日本気候リーダーズ・パートナーシップ(Japan- CLP)のシンポジウム(2009年12月3日)
温暖化防止へ、広がる企業の取り組み
企業にとって環境のことを考えて経営することは、ますます重要になっています。最近は、単に環境規制を守るといった受け身的対応から、製品・サービスの環境面をアピールすることでビジネスを伸ばそうとする企業が増えてきました。さらに、地球温暖化問題への関心が高まる中、温暖化対策に積極的に取組む企業グループも活動をスタートさせています。
気候変動に特化した企業グループの誕生
09年12月、コペンハーゲンで気候変動の国際会議であるCOP15が開かれたこともあり、この問題への関心は最近特に高まりをみせています。そのような中、気候変動に特化したビジネスグループが09年7月、日本でも誕生しました。
日本でも、というのは、欧米などではそのような企業グループがすでにあり、自国の温暖化政策や、国際会議などでも積極的に発言を行っているのです。「日本気候リーダーズ・パートナーシップ(Japan-CLP)」は、実は、英国にある「気候変動に関する企業リーダーグループ(CLG)」の活動を参考にして発足しました。
Japan-CLPの事務局を務めるイースクエアの藤津朋子さんによると、同社が運営する「フロンティア・ネットワーク(TFN)」という業界を超えた企業の情報交換の場で、08年12月に「気候リーダーシップビジネスフォーラム」を英国のCLGと共催し、日本の企業と意見交換を行いました。そこで、「気候変動というテーマで業種を超えた企業が集まり、発信していくこのようなグループが日本にあってもいいのではないか」という声が上がり、関心を持つ企業が議論を重ね、09年7月、Japan-CLP が5社で発足したのです。
![]() 大林組は屋上緑化で、建物の省エネや都市のヒートアイランド現象緩和を図り、生態系にも配慮した空間創りをしている(写真:なんばパークス) (クリックして拡大表示) |
![]() イオンは、顧客とともに木を植えている。その数は国内外で900万本以上となった。これからもさらに植え続けるという |
各社の積極的な温暖化防止への取り組み

SAPはグローバルで温暖化ガス排出量を2020年までに2000年レベルに削減することをコミット。削減目標やスコープ3を含む排出の内訳を、SAPのソフトウエア技術を使い、ステークホルダーに情報開示している
(クリックして拡大表示)
その後、2社が加わり、現在、イオン、SAPジャパン、大林組、東京海上日動火災保険、富士通、三菱東京UFJ銀行、リコーの7社が参加しています。業種は異なりますが、共通しているのは、「持続可能な低炭素社会への移行に先陣を切る事を、自社にとってのビジネスチャンス・次なる発展の機会と捉える企業ネットワーク」ということです。
参加メンバーはどこもその業種で先進的に温暖化問題に取り組んでいる企業です。たとえば、イオンは、08年3月に「イオン温暖化防止宣言」を策定し、2012年度に06年度比でCO2排出量を総量で30%削減するという国内小売業で初めて具体的な数値目標を設定し、取り組んでいます。リコーは、ライフサイクルでのCO2排出総量を2050年までに2000年度比で87.5%、2020年までに30%削減することを中期目標として活動しています。
大林組は、2012年度までの中期目標として「設計する建物のライフサイクルCO2を基準建物比30%削減」および「建設工事からのCO2排出量を90年度比46%削減」を掲げています。また、東京海上日動火災保険は、事業活動に伴うCO2排出量を2012年度までに06年度比6%削減するとともに、植林事業などを行うことで、10年度にはグループにおいて「カーボンマイナス」の実現を目指しています。
関連リンク
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