



今でこそ、どこの小・中学校や高校でも行われている環境教育。でも、環境に関する授業が本格的に始まったのはここ数年のこと。しかも、その担い手はNPOなどさまざまです。背景には、総合学習の導入や、国際的な動向を受けた新法の制定などがあります。また、学校だけでなく、企業の社内環境教育や地域での取り組みも盛ん。持続可能な社会の実現に欠かせない環境教育の基本とうんちくを、カニ博士が披露してくれます。
エーコさん、今日はなんだか元気がないニャー。どうしたの?
小学校6年生になる甥っ子がオゾン層の危機について勉強しているというので、教えてあげようと思ったら、その子の方がよっぽど詳しかったの。フロンがどんな化学反応でオゾン層を破壊するかとか、それを防ぐために法律ができたこととか、なんでも知っていて反対に教えられちゃったわ。環境問題には自信があったんだけど、ちょっとがっかり。
無理もないな。今の子どもは、小中学校や高校の授業で環境教育をしっかり受けているので、下手をすると大人よりも環境問題には詳しい場合があるのじゃ。
そう言われてみると、私が子どものころは、学校で環境について教わることはほとんどなかったけれど、ここ数年で環境教育が社会に浸透してきた気がするわ。
環境教育って何?どんなことを教えているのかニャー?

環境教育、または環境学習について一言で説明するのはヒジョーに難しい。というのも、環境教育は単に環境や自然についての知識や問題点を教えるものではなく、子どもから大人まであらゆる人が、日常の学習や生活、仕事などさまざまな場面で環境の保全について考え、参加することによって持続可能な社会をめざし、また、そうした人材を育てることを目標としているためじゃ。
今の子どもやティーンエージャーは、環境について学校でどんなことを教わっているのかしら?
小・中学校や高等学校では、学習指導要領に従って授業のカリキュラムが組まれている。2002年から実施されている現在の学習指導要領には「総合的な学習の時間(総合学習)」の一環として環境教育が盛り込まれた。学習活動の内容は、創意工夫を生かした教育活動を行うという趣旨に沿っている限り、各学校が地域や生徒の実態に応じて決めることができる。具体的には、総合学習に加えて科目ごとに図1のような内容の学習が行われている。
図1「学習指導要領における環境教育にかかわる主な内容」 >>拡大する(PDF722KB)
出典:「環境教育・環境学習データベース」(文部科学省、環境省資料)等より作成