環境用語集 〜環境について調べる〜
ゼロ・エミッション(Zero Emission) Q&A解説
Q: ゼロ・エミッションを進めるには?
工場でゼロ・エミッションに具体的に取り組む方法を教えてほしい。
A: 産業から出るすべての廃棄物や副産物を、ほかの産業の資源として活用し、全体として廃棄物を出さない生産のあり方を目指すのがゼロ・エミッション構想だ。ゼロ・エミッションへの取り組みは業種によって異なるが、基本的には、まずゼロ・エミッションの全体的な計画を立てて、その計画に基づいて工場の生産部門や事務部門が取り組んでいく。生産部門では、設計段階から余分な廃棄物が出ないような環境負荷を考えた生産設計を行い、生産過程で出た排出物は再生材として有効利用されたり、熱エネルギーとして再利用されたりする。たとえば、紙パルプ業界では土壌改良材、セメント原料、融雪剤、土木用骨材などが再生利用される。一方、工場の事務部門では、ゴミの分別収集や食堂からの残飯のコンポスト化などを通じてゼロ・エミッションを推進していく。この時、排出されたものをゴミととらえるのではなく、資源として活用する取引先を見つけることがゼロ・エミッション達成の成否を分ける。複数の工場をもつ企業では、ゼロ・エミッションを達成した工場を模範工場として、その数を増やしていくケースが多い。ゼロ・エミッションの実現には、工業団地などの産業集団全体や、広域の行政区域全体が共同で取り組むことが必要だ。
Q: ゼロ・エミッションは温暖化にも有効なの?
ゼロ・エミッションは、地球温暖化対策としても有功なのだろうか?
A: ゼロ・エミッションは、産業から出るすべての廃棄物や副産物を、ほかの産業の資源として活用し、全体として廃棄物を出さない生産のあり方を目指す考え方だ。リサイクルによる資源の有効利用にとどまらず、廃棄物処理などに伴って発生する温室効果ガスの削減にもつながる。政府が2007年5月に公表した「クールアース50」では、地球温暖化を防止するための革新的技術のひとつとして、「革新的ゼロ・エミッション石炭火力発電」が紹介されている。この技術は、石炭をガス化してガスタービンを動かすと同時に、その排熱を利用して蒸気タービンにより発電するというもの。また、ガスの中に含まれる水素を回収して、燃料電池などのエネルギーとして活用することで、効率の高い火力発電を実現する。この技術によって、石炭火力発電の発電効率を現状の約40%から55%にまで高めることができ、排出されるCO2の量も約3割削減することが可能だ。
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